生化学工業は、気候変動への対応を重要な経営課題のひとつととらえ、その対策に取り組むとともに、TCFD~{※}の推奨項目及びリスク/機会の対応状況について、2022年6月より開示しています。

 

※ TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures;気候変動関連財務情報開示タスクフォース)は、G20財務大臣及び中央銀行総裁会議の要請を受け、2015年12月に金融安定理事会(FSB)により、気候関連の情報開示及び金融機関の対応を検討するために設立されました。

2017年6月に公表された最終報告書の中で、企業等に対して気候変動関連リスク及び機会に関する4つの項目(ガバナンス、戦略、リスク管理、指標と目標)について開示することを推奨しています。

ガバナンス

当社は、サステナビリティ基本方針に基づき当社の持続的な成長と持続可能な社会の実現の観点から、優先的に取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を取締役会の決議に基づき特定しています。

主にサステナビリティに関する課題を取り扱うために、サステナビリティ推進委員会を設置し、同委員会においては気候変動課題における活動方針、推進施策等の審議や、進捗状況の検証と評価等を原則年2回実施します。また、リスク管理委員会で評価した全社リスクのうち、気候変動関連に係るリスクや機会については、サステナビリティ推進委員会でも討議し、取締役会に報告されるとともに、取締役会はその進捗状況をモニタリングし、監督しています。なお、「サステナビリティ推進委員会」及び「リスク管理委員会」の責任者は代表取締役社長が務めています。

推進体制

戦 略

気候関連のリスク・機会の重要性評価に向け、以下のスキームにより、「移行リスク」「物理リスク」「機会」の区分でシナリオ特定と評価を実施しました。気候変動に関する政府間パネルIPCC(※1) と国際エネルギー機関IEA(※2)が提示するシナリオ(※3)に加え、社内外の情報を精査し、気候関連のリスク/機会がもたらすビジネス・戦略・財務への潜在的な影響度を評価しました。

シナリオ分析スキーム

中長期的なシナリオに基づくリスク/機会分析

移行リスク

機会/リスク

内容

財務影響度
1.5℃ / 4℃

期間

対応/レジリエンス

政策・法規制

炭素税の導入等の規制強化によるコストの上昇

中 / 中

中~長期

省エネ、再エネの導入・拡大等を推進し、炭素税負担額の低減及び原料使用量の削減等の取組によるコスト低減

市場

環境配慮型原料の導入等によるコストの上昇

中 / 中

中~長期

省エネ、再エネの導入・拡大等を推進し、炭素税負担額の低減及び原料使用量の削減等の取組によるコスト低減

評判

サステナビリティの開示不足等による投資家離れや人材獲得機会の低下(レピュテーションリスク)

中 / 小

短~中期

サステナビリティの積極的な情報開示による、企業価値向上及び投資・人財獲得機会の増加を企図

物理的リスク

機会/リスク

内容

財務影響度
1.5℃ / 4℃

期間

対応/レジリエンス

急性

異常気象の甚大化による生産設備等の被災リスクや復旧・予防措置コストの上昇及びサプライチェーンの寸断による一時的な操業停止

中 / 大

中~長期

BCPの継続的見直しと事前対応強化及びサプライチェーン全体の影響評価・対応強化による被害最小化

慢性

気候変動に起因する感染症拡大に伴う医療ひっ迫による通院患者減少

中 / 中

長期

通院負担の少ない長期作用薬の研究開発の促進

慢性

気候変動による生態系への影響による天然資源原料の減少、或いは品質の低下

小 / 中

中~長期

代替原料の研究促進及び生物由来原料から発酵等の組み換え原料への移行

機会

機会/リスク

内容

財務影響度
1.5℃ / 4℃

期間

対応/レジリエンス

エネルギー・資源の効率性

生産設備の効率化

小 / 小

中~長期

省エネ、再エネの導入・拡大等の推進によるコスト低減

製品/サービス/市場

気候変動に起因する感染症の拡大

中 / 中

長期

感染症診断領域等の研究開発の促進

リスク管理

リスク管理は 、「経営リスク管理規定」に基づき、各部門がリスク・機会に対応する取り組みを実施しています。気候変動関連のリスクに関しては、2021年12月に設置されたサステナビリティ推進委員会とリスク管理委員会で情報を共有しながら、事業リスクとして統合・管理し、重要リスクについては定期的に取締役会に報告します。

指標と目標

二酸化炭素削減目標

Scope1&2:2030年迄に33.6%削減
            2050年迄にカーボンニュートラルを目指す

※CO2排出量2017年度比