ヒアルロン酸は、私たちの体内の中に含まれ、次のような役割を果たしています。

からだの中での役割

ヒアルロン酸は細胞と細胞の間に多く存在し、水分の保持やクッションのような役割で細胞を守っています。

皮膚

真皮に多く含まれ、水分を保持しています。

ヒアルロン酸の多い皮膚
ヒアルロン酸が多く含まれているので、水分が十分保たれ、皮膚の表面も潤っています。

(イメージ図)
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(イメージ図)

ヒアルロン酸の少ない皮膚
ヒアルロン酸が減り水分が少ないので、肌の張りがなく、皮膚の表面も乾燥しています。

(イメージ図)
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関節

関節液、関節軟骨などに多く含まれ、潤滑作用(骨と骨の間の滑りをよくする)や緩衝作用(クッションとしての役割)など、関節の動きを良くする働きをしています。

硝子体に多く含まれ、緩衝作用や組織形状の維持(目の形を保つ)などの働きをしています。

医薬品としての働き

1.関節機能改善

ヒアルロン酸を用いている医療用医薬品の中に、関節機能改善剤があります。これは、関節内にヒアルロン酸を注射するものです。「変形性膝関節症」と「肩関節周囲炎(いわゆる五十肩)」「関節リウマチにおける膝関節痛」への治療に使われて、抗炎症作用、疼痛抑制作用などが報告されています。

2.眼科手術補助

ヒアルロン酸を用いている眼科手術補助剤は、白内障手術や全層角膜移植術に使用されています。ヒアルロン酸の持つ粘弾性により、傷つきやすい細胞を保護するとともに、手術する空間を広げることを目的に使われています。