生化学工業では、医薬品開発の源流から川下までのプロセスを密接に連携させるために、研究開発本部の傘下に関連部門を集約した体制を構築しています。医薬品の候補となる物質の探索、薬効や安全性・薬物動態の評価などを行う中央研究所、治験薬製造や製造プロセスを設計し、工業化検討を行うCMC研究所、そして臨床開発、承認申請、知的財産戦略までの研究開発活動を一貫した体制のもと推進しています。
創薬研究の拠点である中央研究所では、先進の設備を揃えた充実した環境のもと、研究者の創造性を高め、自助(自らの力で切り拓く)風土の醸成を重視した運営を行っています。
糖質科学に関する独自の知識と技術・ノウハウを創薬研究に役立てることはもとより、アイデア探索及び新技術開発を加速させるために国内外の大学や企業との連携も積極的に展開しています。これらを通じて、特化した技術と独創的アイデアをベースに、他社には真似のできない医薬品・医療機器の創出に取り組んでいます。
創薬研究の拠点である中央研究所では、先進の設備を揃えた充実した環境のもと、研究者の創造性を高め、自助(自らの力で切り拓く)風土の醸成を重視した運営を行っています。
中央研究所では、糖質科学に関する独自の知識と技術・ノウハウを蓄積し、創薬研究に役立てています。また、国内外の大学や企業と連携し、アイデア探索及び新技術開発を推進するための基礎研究も積極的に展開しています。これらを通じて、特化した技術と独創的アイデアをベースに、独創的な医薬品・医療機器の創出に取り組んでいます。
<主な研究室紹介>
- 糖鎖基盤研究室:糖鎖科学に基づいて新たな創薬技術を開発し、GAG及びその関連物質が関わる標的疾患を探索する
- 創薬研究室:GAGを研究基盤として新規候補物質を作り出し、薬効・機能の評価を行うとともに、その作用・メカニズムを研究する
- 安全性代謝研究室:生体へ投与した際の候補物質の体内動態や副作用につながる特性を評価する
- LAL研究開発室:試薬及び診断薬の新規技術の探索研究からその製造技術の開発を行う
CMC~{※}研究所では、中央研究所において創製された開発品の治験薬製造、製造プロセス設計、品質開発及び工業化検討を行っています。研究開発段階から生産部門と連携して開発を進めることにより、新薬開発のスピードアップを図るとともに、日米欧の規制に対応した高品質な医薬品・医療機器の安定的な供給につなげています。
※CMC:Chemistry, Manufacturing and Control
原薬及び製剤の物理化学的性質や規格、それらの製造プロセスと品質管理を意味する。
<主な研究室紹介>
- 製剤技術研究室:候補物質の原薬(医薬品の有効成分)・製剤処方・包装及び製造プロセスを設計し、工業化検討を行う
- 品質開発研究室:治験薬の品質を保証するために、物理的化学的性質の研究や品質評価のための試験法を開発する
当社の技術や製品などに関する知的財産を適切に保護することは、会社の競争力を維持するだけでなく、独創的で高品質な医薬品・医療機器等の創製・提供を継続するために必要不可欠なことです。当社では、知的財産を重要な経営資源のひとつと位置付け、グローバルな知的財産活動を推進しています。
知的財産部では、創薬に携わる研究・開発部門はもとより、事業推進部門や生産部門等とも緊密に連携しながら、知的財産(特許・意匠・商標・著作権・ノウハウなど)の権利化、保護等に関する活動を展開しています。
当社では、医学専門家、医療機関、外部の業務委託機関(CRO※1、SMO※2)と協力・連携のうえ、日本及び米国における各種臨床試験を進めています。その業務を担う臨床開発部では、臨床試験実施計画(プロトコール)の策定や、試験状況のモニタリング、試験組み入れ促進策の検討、試験結果の取りまとめ・解析といった一連の業務に加えて、試験に関する各国当局との折衝、承認申請時に必要となる関連資料の作成などを行っています。
プロトコールの策定においては、医学専門家や各国当局と協議しながら、適切な試験デザインや承認取得に必要となるデータなどを確認し、試験計画を練り上げていきます。また、モニタリングでは医療機関を通じて、試験にご協力いただく被験者の方々のコンディションの把握やデータの妥当性の検証をはじめ、試験が法規制やプロトコールなどを遵守して行われているかを確認し、臨床試験の信頼性を担保しています。
※1 CRO:Contract Research Organization(医薬品開発受託機関)
※2 SMO:Site Management Organization(治験施設支援機関)