アソシエーツ オブ ケープ コッド インクのカブトガニ保全活動と遺伝子組換え試薬開発

生化学工業の海外子会社であるアソシエーツ オブ ケープコッド インク(以下、ACC社)では、カブトガニの血球成分を原料とする試薬※の製造及び販売を事業としていることから、天然資源であるカブトガニの保全活動を継続的に推進しています。その一環として、絶滅の危険性があると言われるアジア産カブトガニの個体数を維持する活動への助成を2019年より開始しています。 個体数の維持とは、卵と精子を体外受精後、生存可能な幼体にまで成長させて自然界に放流するものです。ACC社では、従来からこの活動に取り組み、その技術やノウハウを蓄積してきました。

 

助成の対象となる団体には、ACC社の保有するカブトガニに関する知的所有権を無償で使用可能とするライセンスが供与されるほか、体外受精方法や高効率な養殖機器の操作トレーニングも伝授されます。世界の学術機関や民間研究者を対象としており、中国とマレーシアの団体に助成を行っています。なお、ACC社はアメリカ マサチューセッツ州において2021年7月末までにおよそ100万匹のアメリカ産カブトガニの幼体を放流しています。

 

また、保全活動と並行して、天然由来のカブトガニから採取した血液を使用せずに製造できる遺伝子組換えエンドトキシン測定用試薬の開発にも注力してきました。2021年4月にACC社が海外向けに、同年5月に生化学工業が国内向けに発売した「PyroSmart NextGen」は、生化学工業における長年の研究開発の成果に基づきACC社において製品化したものです。本製品は天然由来品と同じカスケード経路に従うため、従来の天然由来品から本製品に置き換えた場合でも、同じ試験方法や試験機器等で活用できることが特徴です。カブトガニの個体数維持の取り組みに加え、遺伝子組換え試薬という新しい選択肢を提供することで、持続的な環境保全への貢献を図っていきます。

 

今後も当社グループは、医学・薬学の分野に多大な貢献をしているカブトガニの保全活動を積極的に支援し、維持可能な範囲で利用をしていくことに努めていきます。

 

※医薬品や医療機器の製造プロセスにおける品質管理に使用されるエンドトキシン測定用試薬

放流されるアメリカ産カブトガニの幼体
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放流されるアメリカ産カブトガニの幼体
PyroSmart NextGen
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PyroSmart NextGen