
前向きに人と関わりコミュニケーションすることで安定的な原薬製造に貢献する
前向きに人と関わりコミュニケーションすることで安定的な原薬製造に貢献する
プロフィール
- Y.K.
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久里浜工場技術課
2018年入社
高専に進み、学生時代は糖質科学の研究室に所属。その後大学へと編入してプロセス工学などを学ぶ。就活ではスピード勝負の開発競争ではなく、じっくり研究ができる世界が向いていると感じ、糖質科学という独自の領域を持つ生化学工業を選択。現在は原薬製造工場の技術として工程改善の実験や試作対応、トラブル対応、法令遵守対応など製造が滞りなく進むように技術面から支えている。

原薬製造の工場において
改善からトラブル対応までマルチに担う
私が所属している久里浜工場は、原薬製造を担っているところになります。技術課は他の工場や本社などにもありますが、久里浜工場における技術課の仕事は、安定供給や法令遵守、工程改善に関する幅広い業務の実施です。たとえば、コスト削減のためにラボでの実験や工場実機での試作を行って工程の改善を実現したり、医薬品が研究部門から生産部門に移管される際、間に技術課が入って工場の医薬品製造設備にどう落とし込んでいくかといった調整をしたり、仕事内容はさまざま。ほかにも年々変わる法規制やガイドラインへの対応、製造で突発的に発生するトラブルへの対応などを技術面で支えています。ひとつの仕事を長期的に行うというよりは、マルチタスクでその都度必要なことに対処していくのが役割です。
入社前は実験検討が多い仕事かと想像していましたが、法規制への対処など、それ以外のこともやることが多いというのが実感です。しかし、開発期間が長い医薬品の世界で、自分のアイデアや実施した改善・対応が製品の製法に直接的に反映されるのは達成感を感じやすく、やりがいがあります。

何がわからないかを明らかにする過程で
苦手なコミュニケーションを克服
仕事では調整業務が多いのでコミュニケーションはとても大事です。実は私は学生時代、まさにそのコミュニケーション部分にあまり自信が持てず、入社してからも不安でいっぱいでした。しかし1年目にあるデータを収集する仕事を担当したことで、苦手意識をなくすことができたんです。
その仕事では海外とのやり取りでデータを集める必要がありましたが、1年目ですからまだわからないことも多く、その上その分野については社内にも日本国内にも詳しい人や担当者がいないという内容でした。私は英語の資料を読み込み、とにかく何か知っていそうな人に質問し、コミュニケーションを取ることを心がけました。必死でやっていくうちにわかったのは、質問を明確化する必要性です。「これがわかりません」とはっきり伝えないと、相手も返答のしようがありません。そこで自分で調べた上で不明点をはっきり伝えるようにすると、仕事が進んでいく体感が得られるようになりました。結果的に必要なデータを揃えることができて上司からはとてもほめていただいたのですが、自分にとってもコミュニケーションの課題を克服できた出来事であり、1年目に大事な仕事を任せていただき、会社が成長の機会を与えてくれたことに感謝でいっぱいになりました。

社内外の多くの人と関わりながら
成果を求めていくことが楽しい
1年目にこの経験ができたことで、周囲との協力やコミュニケーションで業務が円滑になり、今は仕事をしていてとても楽しく感じています。製造の人から「ここが困っているんだよ」と声をかけられ、それに応えて感謝されるときはやはりうれしいですね。技術課としては製品やプロセスの検討や改善の結果、大幅なコスト削減になることがミッションであり、大事なことなのですが、それとは別に周囲の方たちに感謝してもらえるのは、働いていく上でのモチベーションになります。試験の委託先や機器の会社など、社外の方々との接点も多いですが、人と話をするのが苦手だった私からすると、多くの人たちと関わり合いながら、一緒に結果を喜びあえる仕事に出会えて良かったと思います。
私がいろんなことを教わってきたように、次は後輩育成でも大事なことを伝えていきたいですが、人がわからないことに気づいて指導するのは、自分がわからないことに気づくより何倍も難しいなと感じています。私から発するコミュニケーションには自信がつきましたが、今度は人から引き出していくコミュニケーションのスキルを上げて、役に立っていくことを目指します。